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Google Workspaceで社員を追加する方法|新入社員のアカウント作成・初期設定を解説

Google Workspaceの導入と初期設定を終え、実際の業務で運用を始めると、日常的な管理作業として発生するのが「社員の追加(アカウント発行)」です。

新入社員や中途入社者が増えた場合には、会社のメールアドレスを発行し、GmailやGoogleドライブ、カレンダーなどを利用できる状態にする必要があります。

しかし、専任のIT担当者がいない中小企業では、

「Google管理コンソールのどこから社員を追加すればよいのか」

「初期パスワードはどのように本人へ渡せばよいのか」

「入社前にアカウントを作っても問題ないのか」

「ユーザーを作った後は何を確認すればよいのか」

など、実際の運用で迷うことも多いのではないでしょうか。

Google Workspaceの社員追加は、管理画面でユーザーを作成しただけでは完了ではありません。

社員本人が安全に初回ログインを行い、必要なサービスや社内共有先へアクセスできることまで確認して、初めてアカウント発行が完了したと考えるのが実務上分かりやすい進め方です。

この記事では、新入社員をGoogle Workspaceへ追加する前の準備から、Google管理コンソールでのユーザー作成、初期パスワードの共有、初回ログイン、メール送受信テストまでを順番に解説します。

この記事でわかること
  • Google Workspaceで社員を追加する方法
  • ユーザー・グループ・メールエイリアスの違い
  • ユーザー作成前に確認しておく項目
  • Google管理コンソールからユーザーを追加する手順
  • 初期パスワードを安全に本人へ渡す方法
  • 入社前にアカウントを準備する際の注意点
  • 初回ログイン時に社員本人が確認すること
  • グループや共有ドライブなど、作成後に確認する項目
  • Gmailの送受信テスト方法

会社全体のメールアドレス命名や共有窓口を設計する場合は、「Google Workspaceのアカウント作成手順」を先に確認してください。

目次

Google Workspaceの社員追加は「作成して終わり」ではない

最初に、社員追加の全体的な流れを整理しておきましょう。

基本的には、次の順番で進めます。

  1. 氏名やメールアドレスを決める
  2. Google管理コンソールでユーザーを作成する
  3. ライセンスや組織部門を確認する
  4. 初期ログイン情報を本人へ安全に共有する
  5. 社員本人に初回ログインしてもらう
  6. 初期パスワードを変更してもらう
  7. 会社の方針に沿って2段階認証を設定する
  8. 必要なグループや共有先へ追加する
  9. Gmailなどが正常に利用できることを確認する

この一連の流れを会社の標準手順として決めておくと、新入社員が増えた場合でも設定漏れを防ぎやすくなります。

ユーザー・グループ・メールエイリアスの違い

新入社員のメールアドレスを作成する前に、Google Workspaceでよく使われる「ユーザー」「Googleグループ」「メールエイリアス」の違いを整理しておきましょう。

ユーザー

ユーザーは、社員本人がパスワードを使ってログインするためのGoogle Workspaceアカウントです。

たとえば、

taro.yamada@example.com

といった社員個人のアドレスが該当します。

ユーザーを作成すると、契約しているGoogle Workspaceプランに応じて、Gmail、Googleドライブ、カレンダーなどを利用できます。

基本的に、社員本人がGoogle Workspaceへログインして業務を行う場合は「ユーザー」を作成します。

Googleグループ

Googleグループは、複数のユーザーをまとめて管理するための仕組みです。

たとえば、

sales@example.com

のようなアドレスを作り、営業部の社員をメンバーとして登録しておけば、グループ宛てのメールを複数の社員へ配信できます。

また、Googleドライブなどのアクセス権限をグループ単位で管理するといった使い方もできます。

通常、Googleグループを作成するために新しいユーザーライセンスを追加する必要はありません。

メールエイリアス

メールエイリアスは、既存ユーザーに追加する「別名のメールアドレス」です。

たとえば、

taro.yamada@example.com

というユーザーに、

support@example.com

というエイリアスを設定すると、support@example.com宛てに届いたメールを同じユーザーの受信トレイで受け取れます。

メールエイリアス自体は独立したGoogleアカウントではないため、エイリアスを使ってGoogle Workspaceへログインすることはできません。

Google Workspaceでは、1ユーザーにつき最大30個のメールエイリアスを追加できます。

社員本人用のアカウントを作る場合は「ユーザー」、複数人への配信には「グループ」、既存ユーザーの別名アドレスには「メールエイリアス」と覚えておくと分かりやすいでしょう。

ユーザー作成前に確認しておきたい4つのポイント

Google管理コンソールを開く前に、次の4項目を確認しておきましょう。

1. 社員の氏名

Google Workspaceへ登録する「姓」と「名」を確認します。

設定した名前はGmailの送信者名として社外の取引先などにも表示されるため、正式な表記を確認しておきましょう。

2. メールアドレスの命名ルール

メールアドレスの@より前の部分について、会社内で統一したルールを使用します。

たとえば、

firstname.lastname@example.com

f.lastname@example.com

などがあります。

どの形式が絶対に正しいというものではありません。

重要なのは、既存社員とルールを統一し、担当者によって作り方が変わらないようにすることです。

3. 組織部門(OU)

Google Workspaceには「組織部門(Organizational Unit:OU)」という仕組みがあります。

組織部門を利用すると、

  • 部署
  • 拠点
  • 役職
  • 利用するサービス
  • セキュリティポリシー

などに応じてユーザーを分けて管理できます。

一方で、少人数の会社が最初から複雑な組織部門を作ると、管理が難しくなることもあります。

特別な設定が必要なければ、まずはシンプルな構成から始めても問題ありません。

4. ライセンス

ユーザーを追加すると、Google Workspaceのライセンスや料金に影響する場合があります。

扱いは契約方式によって異なります。

たとえば、フレキシブルプランではユーザー追加に応じて月額料金が増える形になります。一方、年間契約などでは、利用可能なライセンス数や契約内容を確認する必要があります。

ユーザーを追加する前に、管理コンソールで現在の契約状況を確認しておきましょう。

Google管理コンソールで社員を追加する手順

事前準備ができたら、Google管理コンソールから新しいユーザーを作成します。

管理画面の名称や配置はGoogle側のアップデートによって変更される場合がありますが、基本的な流れは次のとおりです。

1. Google管理コンソールへログインする

Google Workspaceの管理権限を持つアカウントで、Google管理コンソールへログインします。

日常業務用のアカウントと管理専用アカウントを分けている場合は、管理専用アカウントを使用します。

2. 「ディレクトリ」から「ユーザー」を開く

管理コンソールのメニューから、

ディレクトリ → ユーザー

を開きます。

現在登録されているGoogle Workspaceユーザーの一覧が表示されます。

3. 「新しいユーザーの追加」を選択する

ユーザー一覧画面から、新しいユーザーを追加する操作を選択します。

4. 社員の基本情報を入力する

新しく追加する社員の情報を入力します。

主に確認する項目は次のとおりです。

  • プライマリメールアドレス
  • 利用するドメイン
  • 組織部門

メールアドレスは、事前に決めた社内の命名ルールに合わせて設定します。

複数のドメインを登録している場合は、使用するドメインにも注意してください。

5. 初期パスワードを設定する

新入社員が最初にログインするときに使用する初期パスワードを設定します。

Google側で生成されたパスワードを使用する方法と、管理者が設定する方法があります。

このとき、社員が初回ログインした後に自分自身のパスワードへ変更する運用にしておきましょう。

「次回ログイン時にパスワードの変更を求める」設定が利用できる場合は、有効になっていることを確認します。

6. ユーザーを作成する

氏名、メールアドレス、組織部門などに間違いがないことを確認したら、ユーザーを作成します。

特にメールアドレスは、作成前にスペルミスがないか確認しておきましょう。

7. 初回ログイン情報を確認する

ユーザー作成後、初回ログインに必要な情報を確認します。

Google管理コンソールでは、作成後の画面からパスワードをコピーしたり、アカウント情報を確認して共有したりできる場合があります。

画面に表示される最新の案内に従ってください。

初期パスワードは一時的な重要情報なので、不要になった後まで管理者側で長期間保管し続けないことも大切です。

ユーザー追加担当へ必要な権限だけを渡す考え方は、「Google Workspaceの管理者権限の分け方」を参照してください。

初期パスワードを安全に本人へ共有する

アカウント作成後に注意したいのが、初期ログイン情報の共有方法です。

初期パスワードは、本人だけが確認できる方法で渡しましょう。

公開チャットや共有ファイルへ掲載しない

たとえば、

  • 全社員が参加しているチャット
  • 誰でも閲覧できる共有スプレッドシート
  • アクセス制限されていない共有フォルダ

などへ初期パスワードを掲載する運用は避けましょう。

本人だけが確認できる方法で渡す

具体的には、

  • 本人宛ての個別連絡
  • アクセス制限された安全な共有方法
  • 入社時の対面での案内
  • 会社で利用している適切なパスワード共有手段

などが考えられます。

会社のセキュリティルールに合わせて方法を決めてください。

初期パスワードをそのまま使い続けない

管理者が作成した初期パスワードを、本人が長期間使い続ける運用は避けましょう。

初回ログイン時に社員本人が新しいパスワードへ変更することを基本とします。

入社前にアカウントを作成してもよい?

新入社員が入社初日からメールやGoogle Workspaceを利用できるように、事前にアカウントを準備しておきたいケースもあるでしょう。

入社日にスムーズに業務を開始するため、必要なタイミングで事前にアカウントを準備しておくこと自体は合理的です。

ただし、いくつか注意点があります。

必要以上に早く作成しない

入社予定が確定した段階で、社内のアカウント発行ルールに沿って準備します。

作成時期を会社の標準フローとして決めておくと、担当者ごとに対応が変わることを防げます。

初期ログイン情報を安全に管理する

アカウント作成から本人への引き渡しまで時間が空く場合は、初期パスワードを適切に管理してください。

共有フォルダなどへ無防備に保存したままにしないようにします。

ライセンス料金を確認する

アカウント作成によって料金へ影響するタイミングは、契約方式によって異なります。

入社前にユーザーを作成する場合は、料金や利用可能なライセンス数も確認しておきましょう。

必要な権限だけを付与する

入社前の段階から、業務上不要なグループや共有ドライブへアクセスできる状態にする必要はありません。

必要なタイミングで、業務に必要な範囲の権限を付与しましょう。

初回ログイン時に社員本人が確認すること

アカウント情報を受け取ったら、新入社員本人に初回ログインを行ってもらいます。

1. Google Workspaceアカウントへログインする

Googleのログイン画面やGmailなどから、会社から発行されたメールアドレスと初期パスワードを入力してログインします。

2. 初期パスワードを変更する

管理者側で初回ログイン時のパスワード変更を設定している場合は、新しいパスワードの設定画面が表示されます。

本人だけが管理する新しいパスワードへ変更してください。

ほかのサービスで利用しているパスワードの使い回しも避けましょう。

3. Gmailへアクセスできることを確認する

ログイン後、Gmailを開きます。

受信トレイが正常に表示され、メールを利用できる状態になっているか確認します。

4. 会社の方針に沿って2段階認証を設定する

会社で2段階認証(2SV)を導入している場合は、社内ルールに沿って設定します。

Googleプロンプト、認証アプリ、パスキーなどの違いや、組織全体への2段階認証の展開方法については、別記事の「Google Workspaceの初期セキュリティ設定」で詳しく解説しています。

2段階認証の案内方法や強制までの猶予設計は、「Google Workspaceの2段階認証の運用方法」で詳しく確認できます。

5. 必要に応じて復旧情報を確認する

会社の設定や運用方針に応じて、再設定用メールアドレスや電話番号などの復旧情報を設定できる場合があります。

利用できる復旧方法は組織の設定によって異なるため、管理者の方針に従って設定してください。

6. 必要なGoogle Workspaceサービスを確認する

Gmailだけでなく、

  • Googleドライブ
  • Googleカレンダー
  • Google Meet
  • その他業務で利用するGoogleサービス

についても、必要に応じて正常にアクセスできることを確認します。

アカウント作成後はグループや共有先も確認する

ユーザーを作成しただけでは、新入社員が業務に必要なすべての情報へアクセスできるとは限りません。

会社で利用している環境に応じて、次の項目も確認しましょう。

Googleグループ

所属部署や全社連絡用のGoogleグループがある場合は、新入社員を必要なグループへ追加します。

たとえば、

sales@example.com

all@example.com

などです。

共有ドライブ

部署やプロジェクトで共有ドライブを利用している場合は、新入社員へ必要なアクセス権限を設定します。

権限は必要以上に広くせず、担当業務に応じて設定しましょう。

共有カレンダー

部署用カレンダーや会議室などを利用している場合は、必要なカレンダーを利用できることも確認します。

その他の社内システム

Googleアカウントを利用したログイン連携を設定している業務システムがある場合は、そちらの利用可否も確認します。

最後にGmailの送受信テストを行う

新入社員が実際の取引先へメールを送信する前に、社内で簡単な送受信テストを行っておくと安心です。

1. 既存社員から新入社員へメールを送信する

管理者または既存社員のメールアドレスから、新しく作成したアドレスへテストメールを送ります。

新入社員のGmailに正常に届くことを確認してください。

2. 新入社員から返信する

新入社員のGmailからテストメールへ返信します。

既存社員側で正常に受信できることを確認します。

同時に、

  • 送信元メールアドレス
  • 氏名の表示
  • メールアドレスのスペル

なども確認しておきましょう。

ユーザー追加直後は反映に時間がかかる場合がある

新しいユーザーを作成した直後は、Google Workspaceの各サービスが利用可能になるまで時間がかかる場合があります。

Googleでは、変更内容によっては反映に最長24時間程度かかる場合があると案内しています。

ユーザー作成直後に一部サービスへアクセスできない場合は、設定内容を確認したうえで、少し時間を置いて再確認してください。

【筆者経験】アカウント発行は「作成」より「運用フロー」を決めることが重要

筆者が認証基盤やシステム運用、権限管理、リリースプロセスの改善などに関わってきた経験でも、アカウント発行では「管理画面からユーザーを作成する操作」だけでなく、その前後の運用フローを整理することを重視してきました。

特に決めておきたいのは、次の5点です。

  1. 誰がアカウント発行を申請するのか
  2. 誰がユーザーを作成するのか
  3. いつまでに作成するのか
  4. 初期ログイン情報をどのように本人へ渡すのか
  5. 作成後に何を確認するのか

たとえば、新入社員ごとに担当者の判断でGoogleグループへの追加や権限設定を行っていると、必要な共有先への追加漏れが発生する可能性があります。

一方で、

「入社情報を受け取る」

「アカウントを作成する」

「本人へ引き渡す」

「必要な権限を付与する」

「動作確認する」

という一連の手順を決めておけば、担当者が変わっても同じ流れで対応しやすくなります。

社員数が少ない中小企業でも、簡単なチェックリストを用意しておくだけでアカウント管理の属人化や設定漏れを防ぎやすくなります。

まとめ|新入社員のGoogle Workspaceアカウント発行チェックリスト

Google Workspaceで社員を追加するときは、ユーザーを作成することだけが目的ではありません。

新しい社員が安全にログインし、業務に必要なメールや共有情報へアクセスできる状態まで確認することが重要です。

最後に、社員追加時に確認したい項目をまとめます。

新入社員追加時の実務チェックリスト

  • 新入社員の氏名を確認した
  • 社内の命名ルールに沿ってメールアドレスを決めた
  • 契約プランとライセンス状況を確認した
  • 必要な組織部門を確認した
  • Google管理コンソールからユーザーを作成した
  • 初回ログイン時にパスワードを変更する設定を確認した
  • 初期ログイン情報を本人だけが確認できる方法で共有した
  • 社員本人が初回ログインを完了した
  • 初期パスワードから本人のパスワードへ変更した
  • 会社の方針に沿って2段階認証を設定した
  • 必要なGoogleグループへ追加した
  • 必要な共有ドライブやカレンダーへアクセスできることを確認した
  • Gmailの双方向の送受信テストを実施した

ここまで確認できれば、新入社員がGoogle Workspaceを使って業務を開始するための基本的な準備は完了です。

社員の入社時だけでなく、退職時にもアカウントの停止、メールやファイルの引き継ぎ、ライセンスの整理など、適切な対応が必要になります。

次は、退職者のGoogle Workspaceアカウントをどのように処理すればよいのかについて確認していきましょう。

入社時の登録と対になる退職時の作業は、「Google Workspaceの退職者アカウント対応」で確認できます。

出典・参考情報

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この記事を書いた人

コエドテックにて、Google Workspace活用、AI活用、Webサイト制作、業務効率化支援を担当。
中小企業の現場に合わせたIT導入・運用整理を行い、相談から実行、定着まで伴走します。

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